みなさんは、孤独死をひとごとに考えていませんか?
今の時代、誰にでも起こり得るであろう孤独死へのスイッチは誰もが持っているのですが、今回はその孤独死の本当の恐ろしさはどこなのかを掘り下げてご説明いたします。
今回の記事は、ミニチュアを交えご説明いたしておりますので、この記事をお読みになった後には本当の恐ろしさの根源の部分がおわかりになっていると思います。
そして、この記事が参考になった、思うところ伝えたいと思っていただけたらSNSなどへご自由に投稿していただければと思います。
それでは、長いですがしばしお付き合いをお願いいたします。
1-1. 世代を問わず孤独死はすぐそこにせまっていた。
実は孤独死は、高齢者だけではなく若者にもせまってきています。
多くの方が高齢者だから孤独死は起きるものととらえてしまうと思いますが、現代では30歳以下の若者の孤独死も増えており孤独死が起きた物件の割合では30%くらいの確率で若者の孤独死が起きていると考えられる。
そこで、一つの結論として貧困がある。
1-2. 貧困がもたらす孤独死へのカウントダウン
社会人になって夢と希望に満ち溢れ、日々の日常を過ごしていたが毎日の仕事と家事そして友人や恋人とのコミュニケーションと忙しい毎日を過ごしていて、ある日に突然やってくる脱力感。
それは、仕事でうまくいかなかったり、コミュニケーションが取れなかったり、恋人と別れることになったり、家族に不幸があったりしたときにぽっかりとした穴が開きセルフネグレクト状態になっていきます。
やがて、いつもこなしていた仕事も休みがちになり失敗ばかりするようになって自信がなくなりやめてしまうといった傾向になります。
普段に生活するために行っていた家事も、洗い物がめんどうになったり少しくらいゴミが溜まってしまったりしていても行動しなくなってしまいます。
恋人との別れも孤独感を突き動かす起爆剤となってしまうこともあります。それは依存から抜け出せなくなることで感情が引き起こすロスとなっていきます。
1-2-1. 若い世代と高齢者が起こすロスにはちがいがあるのでは
若い世代が感じるロスは圧倒的に恋人や友人などを失ったところから始まる脱力感に対するセルフネグレクトとなっていくと思われます。
しかし、高齢者では周りの友人や亭主などは自分よりも先立ってしまっている場合が多く、むしろ生活での支障がセルフネグレクトになっていってしまう傾向になるのではないでしょうか。
2-1. 東京都における年齢階級別の孤独死数と動向
まず東京監察医務院によると2013年に増え続ける孤独死に対応するため、死体の解剖台を3つ増やし冷蔵施設なども増やしています。
主に、孤独死が増え続け最終的に男性よりも女性の孤独死が多くなってしまう原因については究明されてはおりませんが、高齢者の死亡の3割が孤独死による死亡となっています。
しかし、女性の孤独死は30歳前半を過ぎるといったん落ち着く推移になりますが、40歳を過ぎるころには緩やかに上昇を始めていき、80歳になるころには男性の孤独死の数を超えていきます。
孤独死の死者数が男性と女性が逆転してしまう、そこには何があるのでしょうか。
若くして孤独死を起こしてしまう原因については貧困や病気、高齢になって孤独死になってしまう原因はひとりで暮らしていた孤独。
男性が60歳になりもっとも孤独死が多い年代で、同じ年代の男性が居なくなり、(同級生)がどんどん先立って行ってしまう状況で女性が長生きできる現代になりひとり残りの人生をすごしていく。
高齢になってから再婚は難しく、気楽に年代の違うともだちを作ることが困難になってしまう。
若くして孤独死を起こしてしまう原因は、ひとり暮らしでなにかしらの持病を抱え暮らしているときや、職を変え思っていた生活水準にならないために貧困を経験してしまい生活苦に陥ってしまう。
ぜんそくやアレルギーなどの持病を持っていた場合、急激なからだの変化に陥った場合助けを求めてもすぐそばにだれかがいない場合がおおく、結果として次の日に会社に来ないということで発見される場合が少なくありません。
そして、自分への投資(おしゃれ・あそび)などで生活を切り詰め、限界までダイエットを行っていると、最低限生活するためにのお金もなく食料も買えずといった貧困末期状態へと突入してしまう。
2-1-1. 発見までの期間はどのくらいかかっている
東京監察医務院の解剖結果によると、発見までの期間はおおむね2~3日の方が多く大体7日間くらいで孤独死が発見されている。
ただし、1日で発見される数値と7日間で発見される数値はほぼ一緒くらいの数値になっているためどちらかに分類されるようだ。
夏場では2~3日もあれば遺体は腐敗し強烈なにおいを放つので、近所の人もさすがに気付くはずである。
腐敗臭がしている場所のすぐ横で食事ができる人はそうはいないでしょう。腐敗臭は一般の方が部屋に入れば1分もしないうちに嘔吐してしまうほどの臭いです。
そして、遺体をたべたハエが換気扇のすきまから外へ放たれるわけですから夕飯の食事の支度をしていてもハエがたかってしまうこともあるでしょう。
2-1-2. 孤独死の部屋を放っておいてメリットはない
よくオーナーや不動産業者などが孤独死のあったお部屋のまどを開けておけば臭いが収まると勘違いして開けっ放しにするのですが、そのようにしたらウジが何千匹と遺体から湧いてきていてさなぎになっているため、そのあとハエになって飛び回ってしまう。
一斉にすべてハエになるわけではないので、じゅんじゅんにハエになり近所などにまた新しい食料を求めて遺体を食べたハエが飛び回ってしまうことになる。
ハエの一生は6週間、その間に子孫を残す行動を繰り返し行う。さなぎになってもあたらしいハエがまた子孫を残すということは、孤独死を放置した場合想像がつきませんか?
そして、窓をあけておけば近所にハエが充満してしまう、オーナーや不動産業者は窓を開ければ臭いが軽減されると思ってしまっている現状がある。
腐敗臭+ハエの大量発生、孤独死を放置してよいことなんて一つもないわけなので腐敗する前に早めに発見することがその地域に住んでいるひとの一つの課題でもあるのではないでしょうか。
孤独死をゼロになんてできるわけない。
いままでも、孤独死という死に方はどの時代でもあったわけですから、いま、孤独死という言葉が認知されるようになってそれにお祭り騒ぎを起こす人が残念ながら存在する。
孤独死をゼロにすることは不可能ですから、絶対にそのような安易な考えを持っている方には知識をつけていただきたいと願う。
3-1. このミニチュアで何を伝えるか・・・
今回のミニチュアは、高齢者ではなく若い世代の誰にでも持ち合わせている「スイッチ」をお伝えできればと思っています。
孤独死の本当の恐ろしさとは、「セルフネグレクト」と言っても過言ではない。
成人が通常の生活を維持するために必要な行為を行う意欲・能力を喪失し、自己の健康・安全を損なうこと。必要な食事をとらず、医療を拒否し、不衛生な環境で生活を続け、家族や周囲から孤立し、孤独死に至る場合がある。自己放任(セルフネグレクト)。
つねひごろ、働きづめになっていてある日突然そのスイッチは入ってしまう。誰もがいつ陥ってしまうかわからないセルフネグレクトへのスイッチ。
例えば、
- 締め切りまでにまだ余裕があるから明日でよいか・・・
- 部屋が散らかっているけれど今度片付ければ良いか・・・
- 医者の予約があったけれど今度でよいか・・・
- めんどうだから今日は出社しないで欠勤でよいか・・・
など、成人になって自己放任してしまうことが積もり積もって気付いたころにはセルフネグレクトに自分が陥ってしまっています。
それは世代問わずに、誰にでも持っているスイッチです。
今回は、そのセルフネグレクトに陥ってしまった部屋の環境がどのようになってしまうかを知ってもらうきっかけになっていただければと思っています。
3-1-1. 不衛生になってしまう部屋の惨状
ひとり暮らしをしていて、外から見るとふつうのお部屋にみえてもカーテンが閉まっているとわからないケースがあります。
それを、「隠れゴミ屋敷」と現在では呼ばれておりますが、その部屋の主にとってはゴミではない場合があります。
もちろん、カーテンが開けっ放しの状態でゴミがカーテン代わりになってしまっている風景も町中を歩いていると発見したりしますよね。
よく町中で見かけるゴミが散乱してしまっている部屋は上記のようになっていると思われますが、そこにはたくさんの不衛生な惨状があります。
ゴミだけが溜まっていて汚いと思うかもしれませんが、その袋の中身は液状のものが袋の下に溜まってしまっていたり、食べ物にカビが生えてしまって袋の中に入ったままになっていたりしてしまいます。
袋に詰めたのならすてれば解決すると思いますよね?
しかし、ネグレクト状態になってしまうとそれも捨てられないほどの倦怠感というかどうしてよいかわからない状態までになってしまうのです。
通常の方の神経では、それを捨てることは安易にできる事かもしれませんがスイッチがはいってしまうとなかなかできる事ではなくなってしまいます。
なぜそのようになってしまうのか・・・
めんどくさい、めんどくさい
どうでもいい、どうでもいい
なんとかする、何とかする
なんとかなる、なんとかなる
どうにもならなくなった。
すべて投げ出したセルフネグレクト
脳が改善しなければ孤独死
もう、気付いたころにはひとり、部屋を見ている自分だけの孤独感でいっぱいになってしまう。
散らかってしまったお部屋には自分がここまでどうしてきたか、というような記憶は存在しない事の方がおおく、本人も手助けのSOSは家族に出していることが少なくありません。
しかし、家族も何回も同じことを繰り返すために手助けを行うことがなくなってしまう。
現代の若者の多くはテレビをあまり見ないことがおおく、部屋でスマホなどでゲームをしていて夢中になっているうちに生活の一部である片付けがおろそかになってしまうことが原因になってしまうひとつの理由でもあるのでしょうか。
最初は何げなく新聞などを取り寄せていて情報も入っていたが、生活が自堕落になり新聞よりも雑誌を読むようになっていき布団のまわりにはティッシュや飲み終わった空き缶などが散乱するようになっていった。
やがてそこには、ゴキブリなどがエサを求め布団や食べ残してあるカップ麺などに群がってくるようになり本人の寝てる間に食べ物をあさっていることになってしまう。
散らかってしまったお部屋には、ゴキブリと共同生活をしているような惨状もあり、部屋中にモノがあふれてしまっては収納に雑誌すらしまえないことになり、そのまま置いておくことが多くなってしまう。
ただ、やる気になった時もあるのは確かだが、それも袋に入れただけでは不衛生は変わらない。打開策として袋にいれたけれど捨てなければその袋にまたカビなどが生えてきてしまう。
袋は、汚らしいいろに変色し、持つのも嫌な気持ちになってしまうだろう。
そして、とうとうセルフネグレクトは家族の手助けがなくなってきた時点で始まる。唯一家族とは壁がなく話せた環境でも、片付けなければならないことは頭はわかっているが家族に怒られた意識はずしーんと当てはまるパズルのようにピッタリはまってしまい、ひとりボッチの感覚を芽生えさせることになってしまう。
始まってしまった、孤独死への序曲が自己放任
孤独死に至ってしまう原因の一つにセルフネグレクトがあるということは今までの記事でご理解いただけたと思いますが、そのネグレクトに至る段階で周りの手助けが最後の階段を上らせてしまうことになってしまうことは家族も慎重にならなければならないと思います。
頭では片付けなければということは分かっていても、セルフネグレクト寸前の感覚は、
「どうすれば片付けられるのか方法がわからない」と
いった方法論と実現性が抜けてしまっていることがありますよね。
それは、誰しもすべて覚えているのではなく、「度忘れ」の感覚はありませんか?
散らかしてしまった状況、わかっている、○○○○、思考改善というように、スイッチが入ってしまったら度忘れと同じように、片付け方が出来なくなってしまう。
人間にはうつの病になってしまってやる気が起きないときもあります。薬が強すぎてボーっとしてしまうこともあるでしょう。
その時に、ひとり暮らしをつづけるのではなく家族の手助けが必要になってきます。それは若いとか高齢者とではなくてすべての世代で起こり得る出来事であると思っています。
3-2. 貧困がもたらす陰
貧困になっている若者は生活を切り詰め、頼るべき手段も現代ではあまりないと思います。しかし、貧困からセルフネグレクトになっていくことで孤独死となってしまうことは珍しいことではなくなってきています。
ただ、時代的に日本で餓死などが認知されていないのは表立って「餓死で亡くなったということが」監察医で判断できないからでもあるのではないでしょうか。
今では、増え続ける孤独死に対応するために、一度に3体の遺体を同時に解剖できる解剖台があると言われておりますが、その解剖の過程で死因は餓死という判断はどこで決まってくるのか。
突然亡くなったから異常死として死亡結果としてなってしまうのではないか。
節約のために、ファーストフードを利用する人も少なくはないと思うが自分の生活がギリギリの状態で将来の年金への不安もあり貯金するために切り詰める食べ物から切り詰め、栄養失調に気づかないまま生活している人も多いようです。
3-3. セルフネグレクトになりやすい人
- 男性で言えば、派遣労働者
- 女性で言えば、看護師
セルフネグレクトに陥りやすい方の特徴として、男性では派遣労働者となり女性では看護師が多いという経験です。
男性では、自分の自由を優先し、いつでも休めることが規則的に働く能力を低下させてしまい稼げる賃金も自分が生活できるだけの給料でやりくりし、いざ、入用になった時には資金がないというところから、どうすればと考えていくうちにセルフネグレクトとなり、最悪は孤独死となってしまう。
一方、女性では、看護師として人のために働くことで自分のすべての体力を犠牲にしてしまい不規則な生活で体が疲れすぎてしまっていることに気づかなく、家に帰った瞬間に倒れてしまいそのまま誰にも発見されないまま孤独死となってしまうことが少なくありません。そして、セルフネグレクトになってしまう方もいるのです。
孤独死は発見次第でめいわくは最小限に収まる
いざ、理想の自分の死に方はどのような死に方ですか?
と、おききすると「迷惑を掛けないように、ぽっくり死にたい」
という方が、ほとんどではないでしょうか。
人は、生まれてから必ず死ぬ時がやってきます。その死ぬときに誰にも迷惑を掛けずに死ぬ、理想的な死に方はポックリと死ぬことが理想的だそうです。
孤独死は決して悪いことではないと筆者はおもっておりますが、少しでも早く発見されるように日頃から声掛けはしておくことが必要になってくるかもしれません。
例えば、隣人とそれほど仲良くしていなくてもあいさつがてらに「自分がもしもの場合にはどこどこに連絡してほしい」といった感じであいさつしておくことが望ましいのかもしれません。
隣人に変人がいて、嫌な場合には会社に出社してこなかったらどこどこに連絡してほしいという緊急連絡先などをあらかじめ決めておくと長期間発見されないリスクから免れるのではないでしょうか。
私たちは数多くの現場を見てまいりました、その中でたくさんの手助けができたであろうお部屋を目の当たりにして、本当に必要としているひとに社会はひつような手段が出来ているだろうかという疑問も抱いてしまうこともありました。
しかし、政府や公務員ができないことは地域の人がやっていけば少しは良くなることもあるのだと思っています。
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