孤独死した遺体が腐敗して近隣へ臭いを発するまでの日数

2021年7月20日

遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

孤独死した部屋から臭いが発生するのはどのくらいの期間になる?

遺体が腐敗して臭いを発するまでの期間をくわしく解説いたします。

結論

夏場であれば死後2日で、冬場であれば2週間くらいで強烈な死臭を発するようになります。

遺品整理人ライセンス

専門家:遺品整理人 山本 純一

孤独死の特殊清掃を年間750件以上にわたり清掃してきて専門家として現場で得た知見をもとに情報を発信しています。

主に関東全域での知見になりますがいろいろな案件で培った情報は専門の私たちにしかお伝え出来ない内容となっています。

夏場と冬場でどうちがう

夏場は梅雨が明ける前と明けた後では臭いを発する臭気が違います。強烈な死臭を放つのは梅雨が明けた後になります。

梅雨が明けた後になると急激に気温が上昇していままで発見されなかった遺体も腐敗の速度が気温によって速まります。部屋の中は40℃~50℃となりまどを締め切っていれば呼吸をすることでさえ息苦しさを感じることでしょう。

そのなかで遺体は腐敗し発酵をしながら臭いを発することになります。夏場は発酵する速度も速くウジも湧きやすくなります。一度ウジが湧いてしまうと何千~何万という数になってしまうため遺体が腐敗するのと同時に見るに堪えない姿になってしまうこともあります。

そして、冬場であれば腐敗も早急にはしないため2週間位は臭いを発することはあまりありません。しかし、筋肉が緩むために尿や便などが漏れ出してしまうことがあります。

なぜ冬は腐敗の進行が遅いのか?

冬場は暖房をつけたままになっていたり、気温も低く冷蔵状態になっているケースがあるため腐敗の進行が遅れることが考えられます。

ですが、ハエなどは死臭を嗅ぎつけ換気扇などの隙間から部屋の中に侵入して遺体に卵を産み付けていきます。大体産み付けてから1日から3日で孵化(ふか)して成虫までに20くらいかかります。

死臭はどんな臭い

普段の日常では嗅ぎなれていない死臭ですが、亡くなれば火葬するまで冷凍保存すると思いますのでそれほど死臭は直接的に嗅ぐことはないと思います。しかしなにもしない場合には「遺体は腐敗」します。

その腐敗した臭いが死臭となって強烈なたとえようもない臭いになります。

商品名を挙げてしまうと問題になってしまうので控えますが発酵したチーズの臭いが死臭に似ているものがあります。

腐敗した死臭は嗅いでしまうと脳がびっくりしてしまうためにしばらくはもとの嗅覚に戻ることはありません。強制的に戻すためには香水を嗅いだ後に使うコーヒー豆の臭いをかぐことで嗅覚がもどってきます。

なにもしないでそのままにしておくと一息ついているときに死臭が臭ってきたり、白米を食べるときなどに死臭と似た感覚に陥ったりしてしまうことがあります。

夏場に冷蔵庫に入れておいた何百グラムの肉でさえ腐ってしまえば強烈な臭いを発するわけですから人間そのもののなん十キロ単位の物体が腐れば何百キロの相当の倍数の臭いがするわけですから脳もびっくりして嘔吐したりする信号を出すわけです。

臭いの対処法はどうすれば

一般の家庭臭が平均的に臭気測定すると10程度が家庭臭の目安なのですが、孤独死の部屋で計ってみると300オーバーになる臭気測定になることがおおく一般的な消臭ビーズなどの消臭剤では消臭効果が弱く死臭に太刀打ちできません。

一般的に臭いを消したりするのであればppmという濃度で50ppm~100ppm程度の濃度の消臭剤になりますが、腐敗臭を抑えたり同時に除菌したりするのであれば500ppmくらいの濃度で徐々に臭気を抑えていくようになります。

腐敗臭は1回で消臭できるものではなくだんだんと洗浄と消臭を繰り返し行う施工をする必要がありそれをすることによって完全に脱臭へと向かっていきます。

ですので、孤独死の腐敗臭は発見まで日数が経過していればしているほど消臭の施工期間も伸びてしまうということになります。

臭いはどこから漏れ出すの

孤独死して部屋のなかで腐敗が始まると遺体から臭いを発することになりますが、では、その臭いはどうやって近隣へ伝わっていくのでしょうか。

まず第一に考えられるのが窓が開いていて、もしくは第三者が明けてしまって風が吹いた時に風下の近隣へ臭いが伝わっていく。

第二に考えられるのは隙間のある玄関ドアでそこから臭いが漏れ出してマンションなどの集合住宅では近隣や上階などへ伝わっていく。

第三に考えられるのは遺体を食したウジやゴキブリなどが排水管にはいってしまって集合住宅の排水から死臭が臭ってくるといった現象。

その中で一番多いのは窓を開けてしまって近隣に臭ってしまっているということ、なぜなのか?

遺体の確認に警察と一緒に大家さんまたは不動産管理会社が部屋に入り無数に飛んでいるハエや換気をするために窓を開けてしまい窓を開けていればそのうちに臭いが取れていくだろうという錯覚により近隣の洗濯物へと腐敗臭が吸着してしまって洗濯物を取り込むときに洗剤の臭いではなく死臭の臭いがしてしまうということ。

死臭を対処するには

孤独死してしまって一刻も早くに臭いを取り除きたい場合は当社のような専門の業者に連絡をすることがいちばんの方法になります。

むやみに一般の消臭剤を使っても効果がなく死臭と混ざり合い余計に臭いが強烈に変化していたたまれなくなってしまうこともありますので早急な対処が必要となります。

臭いをとるならば根源である肉片や体液などを除去することと、汚れてしまった箇所の洗浄やコーティングが必要になりますので一刻も早くに対処することで平穏な生活を取り戻すならば業者への連絡は必須になってきます。

注意点が一つあるのですが、汚れた箇所だけを洗浄したからと言って完全脱臭にはなりません、腐敗臭は部屋にある物に染みつきますので汚れた箇所は一時的な方法でしかならず完全脱臭をするのであれば部屋にある遺品を撤去するのと同時に行うことが近道となっていきます。

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